アフリカに政府の仕事で30年活動された中村さんの講座
「世界を知ろう」
記録映像の解説です。
今回はアフリカの森の民、ピグニーのお話。
ピグニー族は森の中で自給自足。男達が狩をして女が捕った獲物を調理する。
女達は飽きられると捨てられる。男の子供は労働者として森で働く。
残された女の子ために外国の援助で学校ができた。真剣に学ぶ女の子達。
学ぶ事で彼女達の世界は違ったものになる。
文明でやって来たのは学校だけではなかった。
貨幣経済も身近になった。上の写真は金が少なくて赤ちゃんのパウダーを買えなかったお父さん。
文明の後押しを得て、女達は結婚を契約とする事に成功した。
キリスト教(カトリック)を利用して一夫一婦制、ポイ捨ても禁止に。
外国の文化、貨幣経済、宗教、そしてピグニーの風習が混沌としている。
インタビュー中、お父さんが「お前はしゃべるな!」と怒り出し微妙な表情のお母さん。
男尊女卑は相変わらず。
最初の写真に戻りますが、画面ではラジオで呼びかけている女性。
メディアがやってきた。女性達は文化を追い風にすべてを一変させようとしている。
男達は貨幣経済に取り残されたお父さんのように、自らも変わらざるを得ないだろう。
しかし、映像で一瞬映る光景に考えさせられました。
先進国から持ち込まれた重機が森を伐採し、大量の木材を運び出している。
森の民、ピグニー。文明の持つ光と闇が差し込んでいる。考えさせられるドキュメントでした。